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舞台稽古見学

役者の人がすごいなと思うのは、
芝居をする時に入るスイッチのような切り替わった瞬間。
さっきまですぐ横で私と何らかわらず普通に静かにしていた人が、
舞台に上がった途端、別人になり変ってしまうという変幻自在の術。
とても私にはまねできないと思う。

私の脳内でイメージして造った人間。
そのイメージを文字に起こしシナリオという形にする。
役者の人はその文字を読んで、そこに感じたものを受け取って、
表情やしぐさやしゃべり方で表現する。
私がイメージした「人」が、生身の「人」に投影される。
それが感じられるとき、
何ともいいようのない、不思議な感覚になる。
もちろん投影は機械のように正確というわけではない。
役者という人間がもつある部分と、私が感じて書いたある部分が融合して
新しい人ができあがるのだ。

役者の人はいつも私に言う。
「イメージ通りですか?」と。
そんなことは気にしなくていいのに、なんて思ってしまう。
無責任な気持ちではない。
私が書いたものと全く違っていいわけでもない。
その役者の人が感じてくれた部分に驚きと感動があり、
そこから生まれたものが人間くさければ良いと思うだけなのだ。

稽古場見学はおちつかない。
慣れるまで時間がかかる。
役者が吐くセリフからは私が書いた文字が飛び出してくる。
役者の中に私が映した感情が現れる。
冷静でいられない。
これが冷静でいられるとしたら、それは自分が書いたものではないと
思いこんで聞いているときだけだ。

静かに目を閉じてまた明けた時、
また違うものが見えるかもしれない。
それを期待して、私はこのお話を託そうと思う。

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