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インフル治療薬

今朝のNHKを観ていたら、インフルエンザの治療薬で、
RNAポリメラーゼを阻害する化合物を見つけた、というニュースが流れたので
聞いみると、筑波大学の永田恭介先生の研究ということがわかり、
どこかで聞いたことあるような・・・と思ったら、
今まさに私がハマリ中のドラマ、Regenesis(リジェネシス)の監修をやっている先生だった。

最近、テレビで頻繁にウイルス学や感染症関連の先生とかが
テレビに出没していて、それはそれで画期的なことだけど
ここまで来ると、マスコミは「ちょっとやりすぎじゃない?」って思うくらい
インフルエンザに過剰対応している気もする。
いま感染したら、テレビに出れるぞって勢いだ。
足取りまで丹念に追って、ご苦労様ですとは思うけど、感染源の情報としては不十分。
特定できないなら、不安を煽るようなことを言う必要はないのになぁ。

こういう時こそ、分子生物学の活躍の出番ですよ。

耐性型ウイルスにも効く仕組み解明 筑波大など特許出願
(2009年5月22日 朝日新聞)

筑波大と横浜市立大のグループは、インフルエンザウイルスが増えるのに必要なたんぱく質のしくみを解明し、このたんぱく質を作れなくする物質の開発法を、共同で特許出願した。新型の豚インフルや、今後想定される高病原性の鳥インフルなど、さまざまなタイプに効果があり、耐性株も現れにくい新薬の開発につながる可能性がある。成果は21日付の欧州分子生物学機関誌電子版に掲載された。

 タミフルはウイルスが持つある種のたんぱく質の働きを妨げることで増殖を抑える。だが、ウイルスが変異を繰り返すことで、たんぱく質の構造も少しずつ変わる。タミフルへの耐性を身につけたウイルスがすでに、細胞を使った実験で報告されている。

 筑波大の永田恭介教授(感染生物学)たちは、ウイルスの増殖にかかわる複数のたんぱく質のうち、「RNAポリメラーゼ」に着目した。このたんぱく質は三つのパーツでできており、まずその結合部の構造を解明した。結合部に「ふた」をする形状の化合物をコンピューターに登録された450万種類の化合物から100種類選び出し、うち2種類がウイルスの増殖を強力に抑えることがわかった。

 グループは薬剤の理想的な構造を計算で割り出す「分子設計」を用いた。タミフルやリレンザと同じ手法だが、今回はどのウイルスにも共通するたんぱく質が標的のため、将来どのようなタイプの高病原性インフルが登場しても効果が期待できるという。グループは今後、さらに有望な化合物を見つけ、その化合物の大量合成法を開発する計画だ。

 RNAポリメラーゼの働きを阻害するインフルエンザ治療薬は、富山化学工業の「T―705」があり、患者を対象にした臨床試験に入っている。

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Clark Little Photography

アメリカに永住している叔母から、時々メールが来るようになった。
12月はクリスマス、お正月は雪にまつわる面白動画。
前回はフードアートだったかな。今回はとても美しい波の写真だった。

オワフ島のサーファーが撮っている写真のようだ。

Clark Little Photography
http://www.clarklittlephotography.com/

wave

こんな青い空を見たら、目が開けてられなさそうだ。
ハワイ行きたいなぁ。

ネオテニー・ジャパン 高橋コレクション

さすがに気温も上がってきて、季節の変わり目には必ず風邪に見舞われる私は、
頭痛を抱えながら上野で昨日から開催が始まった
「ネオテニー・ジャパン―高橋コレクション」を観に行ってきた。
気分転換には何と言っても現代アート鑑賞ですよ。

ネオテニー・ジャパン ―高橋コレクション
2009年5月20日~7月15日 上野の森美術館
http://www.neoteny.jp/
公式ブログ
http://neoteny-japan.iza.ne.jp/blog/

日本のまさに今を表現する現代アーティストたちのコレクション。
入り口をくぐると、きらきらと揺らめく光が美しい狼に出会う。
鴻池朋子《惑星はしばらく雪に覆われる》にお出迎えされて、異世界へようこそって感じはとってよかった。
でも、次の空間では、美術館に戻されたって感じがちょっと残念だった。

コレクション展なので、どうしても羅列になっちゃうのはある程度仕方がないことだけど
作家の個性を鑑賞するにはいい展覧会だと思う。
池田学《興亡史》に食いつくように見ている学生風の男性。
絵がどうのとかってことじゃなくて、日本人的な“想像力”と“世界観”のセンスに惹かれてしまうよね。

工藤麻希子《もうすぐ衣替え》とか良かったなぁ。ピンクの線が。。。
全体としてジャポニズムというか、高橋さんは「日本人」を意識させる作品がすきなのね、
と思ったのでした。

インフルエンザ vs ヒト

メキシコのインフルエンザ発生のニュースが報道されてから10日経った。
報道は途中から「豚インフルエンザ」という言葉を取りやめて、「新型インフルエンザ」という名称に変わったが、国内感染者が見つかっていないことから新聞も一面トップの最初の記事ではなくなった。

最初の頃は「これは来るぞ!」と思って、日本の第一感染者を待ちに待っていたところもあり、
人は最悪の事態を想像するのが大好きで、パンデミックにより周囲を見渡すと次々と死者が出るという、悲惨な恐怖を望んでいたようにも見えたが、現実そんなことは起こらず、検疫官の必死の努力により、日本にはきっと感染者が見つかっても被害は最小限に抑えられるだろうと思う。

私は『Re:Genesis』(カナダのTVドラマ)のシーズン3を観ている最中で、テレビを切り替えると、フィクションではなくまさか、現実にも感染のニュースが入るとは予想していなかった。

報道ではインフルエンザの名前を、新型だとかH1N1とか鳥とか豚とか、いろいろ呼び方を変えているので、一般の人は混乱しているのではないかと思う。
ソ連型と新型の違いって一体何の?とか、
疑問に思っている人は多いのではないかと思うのに、あまり深く説明されていない。
「新型」と呼ぶのはいいけど、またすぐに「新型」は出てきてしまう。

H1N1のH1とかN1って一体何なの?という疑問にお答えしましょう。
インフルエンザウイルスは、形をデフォルメして表現すると、このような形をしていて↓
(写真は球状のものを半分に割ったような絵になっている)

influenzavirus New scientis, Jan 7,2006

この絵でいうと、水色の突起部分がH1の「H」=Haemagglutinin
(ヘマグルチニン、日本語では血球凝集素ともいう)
の頭文字に当る。

H1というくらいなので、1以外にも存在し、16まである。
この突起部分が我々の身体の中の細胞内に侵入するときに必要となる。

N1のNは絵で言うと赤い突起部分を示していて、「N」=Neuraminidase(ノイラミニダーゼ)
の頭文字に当る。Nは9種類ある。
こっちの突起は、一旦侵入が終わった後に、細胞から離れる時に必要になる。

このページの説明は分かりやすい。
http://hobab.fc2web.com/sub4-influenza.htm

突起部分が異なると、違うウイルスの「種類」とみなしているので、
H1N1とか、H2N2とかH5N1とかそういう名前が出てくるのだ。

種類がどのくらいあるかは、Taxonomy Browserを見ると分かる。
インフルエンザの種類

1918年   スペイン風邪 H1N1(死者4000万人)
1957年   アジア風邪 H2N2(死者600万人)
1968年   香港型 H3N2 (死者100万人)
1977年~ ソ連型 H1N1 (死者?)
1997年~ 鳥インフル H5N1 (死者260人)
2009年   新型インフルエンザ H1N1 (死者?)

ウイルスは絵でいう、中心部にある色々な色の細長いもの(=RNA、つまり遺伝子)を、
我々の身体の細胞内に入れることが目的で、
これが入ってくると、私たちの身体は自分のRNAと思って増幅してしまう。

突起部位は、この細長いもの(RNA)の情報を元に“造られて”いて、
今回のインフルエンザの情報はGeneBankという公共データベースで見ることができる。

PB2、PB1、PA、HA、NP、NA、MP、NSの8種類の名前が各部位を示している。
報道でよく言っている8つのセグメント、というのはこれのことね。
(HAというのが、H1のHに当る部分で、NAがN1のN)

GenBank sequences from 2009 H1N1 influenza outbreak
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/genomes/FLU/SwineFlu.html

今朝の読売新聞で出ていた、「豚ウイルス2種混合か」という記事では
米コロンビア大のラウル・ラバダン博士の暫定解析の内容が載っていた。

この8つの部位の配列をそれぞれ過去のデータと照合して、
そのうち2つ(NAとM)はヨーロッパアジア由来の豚インフルで、
残り6つ(HAなど)は北アメリカ由来の豚インフルだととか。

更には、北アメリカ由来の方は、鳥とヒトも媒介して豚に感染したものと考えられるというので、
いかにして、ウイルスが変化していっているのを追うのが大変かということが分かる。

元の記事
http://www.eurosurveillance.org/ViewArticle.aspx?ArticleId=19193


別冊日経サイエンス「感染症の脅威 パンデミックへの備えは万全か」に掲載されていた、
J.Kタウベンバーガーさんらの記事にインフルエンザの系統樹が載っていた。

インフルエンザの系統樹

これは、隣り合っているものほど遺伝子配列が似ていることを示している図で、
1918年のスペイン風邪のヒトインフルの配列が
アラスカで見つかった鳥インフルの配列とかけ離れていることを示している。
つまりヒトに感染する間にはずいぶん変異や進化が行われていることを表している。

ウイルスは常に、人類の気がついていない間に変化し続けているのだということを
教えてくれる。

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